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平成23年度九州地方発明表彰

日本弁理士会会長奨励賞

CPC法によるロール及びローラ(特許第3258154号)

【福岡県発明協会】

山本 厚生

株式会社フジコー 代表取締役社長

尾崎 健一

株式会社フジコー 事業本部 ロール事業部 課長


製鐵所等で使用される熱間圧延用複合ロールや熱間搬送用複合ローラの製造方法であり、中実又は中空の母材周囲に所望材質の金属を肉盛複合化するCPC(Continuous Pouring process for Cladding) 法を開発した。
この発明は、電磁誘導加熱コイルで囲まれた耐火性加熱型に中実又は中空の母材を垂直に挿入し母材と加熱型(耐火枠)との間の空隙部に別途準備した所望材質の溶融金属を注入し、この母材を断続的に降下させて、溶融金属を母材の外表面に溶着させながら冷却して凝固することで、母材の外周に連続的に肉盛層を形成させ、母材と肉盛層とをクラッド化(複合化)したロール・ローラとその製造法である。
このCPC法は、一層の肉盛なので、熱の集中度が極めて小さく、アーク溶接法など従来の溶接肉盛では困難であった材質、例えば過共析鋼などの複合化が容易に行え、しかも凝固組織が溶接肉盛法のそれと同等に微細で優れた機械的性質を有する。

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