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平成28年度九州地方発明表彰

特許庁長官賞

果実収容トレー(特許第5221637号)

[福岡県発明協会]

大石 高也

大石産業株式会社 経営企画室 特命部長

白石 敏則

大石産業株式会社 事業本部 製造部 鞍手工場
パルプモウルド製造課

実 施 功 績 賞

大久保 則夫

大石産業株式会社 代表取締役社長


 本発明は、イチゴなどの軟弱果実の輸送時に発生する損傷を軽減する包装技術である。果実の形状に合わせて立体的に成形されたフィルムと容器パックとを組み合わせ、果実をハンモックのように包み込んで輸送するのが特徴である。
 工業製品と違い果実の形状は個々異なるため、同じ形状の緩衝材を用いても果実と緩衝材とは「面」ではなく「点」で接触し、輸送中に発生する衝撃や振動は点接触の部分に集中することで損傷が発生、増大する。そこで、本発明は薄いフィルムを成形して緩衝素材に用い、さらに宙吊り状態にすることで、緩衝材が内容物の形状に添うようになり、接触部分が「面」となり輸送中の衝撃や振動を分散、緩和するものである。
 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センターの2015年の成果情報※では、シンガポールへのイチゴ輸送試験の結果、宙吊り型容器を用いることで、損傷程度を慣行の平詰めトレーと比較して64〜95%程度削減できるとされている。

※ ”船便によるイチゴ輸出に適したパッケージ方法” .
   http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/karc/2015/15_032.html,
  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構.(参照2016-8-25)

果実収容トレー

断面写真(ゆりかーごAタイプ・本体のみ)

果実収容トレー

ゆりかーごAタイプ・上部フィルムのセット

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