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令和3年度東北地方発明表彰

中小企業庁長官賞

炭化処理装置及び炭化処理方法(特許第5480814号)

[宮城県発明協会]

田口 信和

株式会社ガイア環境技術研究所 代表取締役社長


 本発明は、有価物・廃棄物を問わず、有機物を、外気の流入を遮断しながら、連続的かつ任意の温度設定で高品質な炭化物に加工する技術に関するものである。空気に触れさせず、かつ一定温度で炭化加工できるため、家庭ごみのように生ごみ・紙・廃プラ・木質・布などが混在した廃棄物でも一定品質の炭化物を製造可能となった。
 本発明の炭化処理装置は、投入材料の種類、性質や状態、設定炭化温度を条件に個別設計され、入口ホッパーを投入材料で常に塞ぎながら(マテリアルシール)、回転式キルン(炭化室)内の螺旋羽と撹拌羽によって、投入材料を移動させる。乾燥・熱分解(炭化)・蓄熱の工程を経て炭化時に発生するガス(乾留ガス・水蒸気)のエネルギーを利用しながら、その流れをコントロールすることで外気の流入を遮断した連続加工運転を可能とする。
 本発明により、有機物であれば、単一素材、高含水率素材及び性質や状態が違う物質が混在している素材であっても、高品質の安定した炭化物に加工できるようになった。製造された炭化物は、燃料としての用途に加え、環境保全(水質浄化・油吸着)、住宅改善(脱臭・調湿・断熱・電磁波遮断)、健康美容(寝具・石鹸)、食品関連(サプリメント・鮮度保持剤)、農林水産業(肥料・飼料・土壌改良・保水・融雪剤)、工業(ゴム添加剤、プラスチック添加剤)等、社会の幅広い分野への応用が期待される。


本発明を搭載した装置SUMIX(8型)

本発明を搭載した装置
SUMIX(8型)

本発明の概念図

本発明の概略図

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