中小企業庁長官賞
ホタテ貝自動生剥き機(特許第6808270号)
【北海道発明協会】
佐藤 一雄 |
株式会社ニッコー 代表取締役 |
本発明は、原貝を投入すると自動で貝を開け、ウロとミミと貝柱を分離し、貝柱だけを生のまま取り出すことができる装置である。
本装置の特徴は、ホタテ貝の解剖学的知見と熟練作業員の作業手順などの情報を参考として概念設計されており、処理工程は①作業員が原貝を機械にセット、②貝に付着した異物除去、③貝表面を水蒸気で瞬間的に加熱処理することで張力として働く閉殻筋(貝柱)を弛緩させ、④吸着パッドにより強制的に開口、⑤外套膜を殻から剥離し内臓全体(ミミ・ウロ)をエアシリンダ吸引ノズルで瞬時に吸引排出、⑥下貝に残った貝柱を独自開発したカッターで自動切断し、⑦生の貝柱だけを回収する。処理能力は1時間あたり5,760枚で、これは人手作業11人分にあたり、労働生産性の向上を通じ人手不足の解決に寄与するものである。
また、本発明は、処理工程の精度や安定性を磁気誘導型各種非接触センサーなどで検出・判別する機構を備えたモジュール形式構造であるため、機器の保守管理が従来よりも容易となっている。
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