北海道発明協会会長賞

美麗デザイン且つ軽量な大火窓付薪ストーブ（意匠登録第1575316号）

【北海道発明協会】

新保　孝行

有限会社ヤマヒデ　代表取締役

　本意匠は、アンティークな西欧の薪ストーブをイメージしてデザインされた、大きな火窓付きの薄鉄板を使用した軽量な薪ストーブである。
　従来の大きな火窓付き薪ストーブは、重量のある鋳物製や厚鋼板製のものが多く、設置が容易でなく、費用も高額であった。本意匠の薪ストーブでは、０．８ｍｍ厚の薄鉄板を用い、重量２０ｋｇ以下の軽量化を実現した。薄鉄板が歪まないよう側面や底面を補強し、窓枠側面には耐火セメントを使用して強化を図っている。
　また、大型の耐熱ガラス（火窓）を正面扉に設けており、燃焼室の内部が見えやすく、火窓から見える炎が癒しを与え、リラックス効果を得ることができる。正面扉にしたことで、火窓につく煤の掃除がしやすいほか、大きな薪やダッチオーブン等を入れやすくなった。さらに、暖をとるだけでなく、天板や燃焼室の底面側に設けた引き出し式のピザオーブンで調理することができる。
　軽量化により、持ち運び、片付けがしやすく、屋内での設置が容易であり、アウトドア、キャンプ、災害時等にも使用できるため、薪ストーブを利用する機会の拡大に寄与している。