近畿経済産業局長賞
新幹線用等圧ブレーキライニング(特許第6773670号)
【大阪発明協会】
藤本 隆裕 |
日本製鉄株式会社 交通産機品事業部 交通産機品技術部 交通産機品技術室 主幹 |
坂口 篤司 |
日本製鉄株式会社 交通産機品事業部 交通産機品技術部 交通産機品技術室 室長 |
宮部 成央 |
日本製鉄株式会社 関西製鉄所 鉄道車両品製造部 輪軸冷間工場 工場長 |
実 施 功 績 賞
橋本 英二 |
日本製鉄株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、鉄道車両の制動装置として用いられるディスクブレーキに関するもので、特に車輪または車軸に固定されたブレーキディスクの摺動面に押し付けられるブレーキライニング、及びそれを備えた鉄道車両用ディスクブレーキに関する技術である。
本発明では、摩擦材を複数に分割し、それぞれにばね機構を持たせた構造とすることで、熱変形したディスクとパットが全面で接触し、接触面圧を均一化できるようになった。さらに、摩擦材を小判型形状とすることで、ブレーキ鳴きの低減に必要な剛性の確保を可能とした。これらにより、従来のリジッドパッドで問題となっていたヒートスポットを回避でき、高いブレーキ性能と静粛性を同時に達成できた。
本発明によって、ディスクとパッド間の摩擦係数を安定化するとともに、ブレーキ鳴きを低減したディスクブレーキを提供できるようになった。また、既存の車両への適用と製造管理が容易な構造であり、東海道新幹線の車両に利用されている。
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