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全日本学生児童発明くふう展

受賞者代表 答辞

 ぼくは、秋田県由利本荘市に住んでいます。
 南には富士山によく似た、高さ2236mの鳥海山、西には大きな日本海があり、山も海も川もある自然豊かな町です。ぼくの通っている小友小学校は田んぼに囲まれていて、春にはうぐいすの声も聞こえる、のどかな学校です。全校118人で、ぼくのクラスの3年生は18人です。隣りにある小友保育園から一緒で、赤ちゃんの時からの仲間です。
 みんな本が好きで、学校の図書室に行って、読みたい本を2冊ずつ借ります。でもぼくはもっと本が読みたいので、町の中央図書館に、2週間に一度お母さんに連れて行ってもらいます。そして、一度に10冊の本を借りてきます。3歳の時から通っているので、もう1000冊位は読んだと思いますが、まだまだおもしろそうな本がたくさんあります。
 図書館の一番奥に、外国の本コーナーがあります。アメリカの本、中国の本、韓国の本など、日本の本とは全然違う感じがしました。表紙を見ただけでも引き込まれそうになります。読むことができたらいいなと、いつも思っていました。それでぼくは、外国の本をすらすら読めるアイマスクを思いつきました。そのアイマスクをつけて本を見ると、どの国の言葉でも日本語になって読むことができます。他の国の人でも、自分が話している文字に変わって、どの国の言葉でも読める便利なマスクです。
 地球には、約200の国があります。言葉や文字も、文化も違います。1+1=2と世界中の子どもは答えると思いますが、好きな本は何ですかという質問には、全員が違う本を答えると思います。ぼくは、電車や生き物の図鑑や、子どもが主人公の物語が好きです。今は、かいけつゾロリシリーズが大好きです。勇気と知恵と思いやりにあふれていて、読んだ後は、ぼくもがんばろうと思えます。きっと、他の国にもそんな本があるはずです。ぼくの知らない国の人が書いた本、その国で人気のある本、その国の人は何が好きで、どんな遊びがあるのだろう。日本を知っているだろうか。そんなことを想像するだけで、ワクワクして眠れなくなります。
 ぼくにとって図書館は、最高の夢の国で、果てしない宇宙みたいです。いつか世界中を旅して、いろいろな国の子どもたちと、本の話をたくさんしてみたいです。世界中の子どもたちがこのアイマスクをつけて、いろいろな国の本を好きなだけ読むことができたら、きっとこの地球は、宇宙一幸せな星になるでしょう。
 最後になりましたが、多くの作品の中から、選んでくださってありがとうございました。そして、ぼくの夢の話を聞いてくださって、とても嬉しいです。
 どうもありがとうございました。

平成30年4月20日
秋田県由利本荘市立小友小学校
3年 小松晴希