年頭所感

令和3年の新春を迎えるにあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症による影響を受けられた方々に衷心よりお見舞い申し上げます。また、最前線で医療に従事いただいている関係者に深く敬意を表するとともに、一日も早くコロナ禍が収束し、平穏な生活を取り戻せるよう心から願っております。

さて、世界的に蔓延している新型コロナウイルス感染症は、我々の生活に甚大な影響をもたらしております。当協会におきましても感染拡大防止の観点から、昨年の「全国発明表彰」「全日本学生児童発明くふう展」及び「未来の科学の夢絵画展」においては表彰式・展覧会を中止に、「全国少年少女チャレンジ創造コンテスト」は開催そのものを中止することとなり、受賞者をはじめ関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。

コロナ禍の一方で、昨年は「はやぶさ2」の帰還やスーパーコンピュータ「富岳」のスパコンランキング世界1位獲得など喜ばしい出来事もありました。「はやぶさ2」は小惑星に人工クレーターを作る等7つの世界初を達成し、小惑星で採取した試料を入れたカプセルを地球に投下した後、現在は別の小惑星を目指し飛行を続けております。「富岳」はスーパーコンピュータに関するランキングにおいて、世界初の4部門同時世界1位を達成し、今後AIや新薬開発等で大いに貢献することが期待されております。

近年、デジタル技術の利活用で社会課題を克服する動きが加速しており、我が国がデジタル革新を推進し国際競争力を強化するためには、更なるイノベーションの創出を担う独創性豊かな人材の育成が重要となります。当協会は、「はやぶさ2」や「富岳」のプロジェクトチームのように、世界で活躍する研究者・技術者を多く輩出する基盤づくりに資するべく、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に努めながら、発明の奨励、青少年の創造性育成等の公益事業の充実強化に尽力してまいります。

本年も全国各地の発明協会及び一般社団法人発明推進協会との連携を密にし、諸事業に全力で取り組む所存でございますので、皆様におかれましては、引き続き当協会の活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様のますますのご健勝とご発展を祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。

公益社団法人 発明協会
会 長  野 間 口 有

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