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未来の科学の夢絵画展

第77回全日本学生児童発明くふう展 恩賜記念賞・特別賞 

恩賜記念賞
避難用縄バシゴ「斜楽」
私立聖徳学園小学校(東京都)
 5年 道脇 愛羽
ニュースに映る集中豪雨の被害の様子を見て「災害が起こったら高い所だと縄バシゴで避難するけど、手の力が弱いと縄バシゴを降りるのは難しそう」と母。それを聞いて「お年寄りや子供でも安心して安全に避難できる縄バシゴを作れないか?」と考えました。従来の避難用ハシゴは、揺れたり、反り返った姿勢になって体重を腕で支えなければならず、降りるのが困難です。そこで、下端を固定せずとも揺れず、階段のように傾斜したハシゴとすることで楽に降りられる避難用縄バシゴの研究をしました。

内閣総理大臣賞
1モーター全方位走行システム
伊達市立伊達中学校(北海道)
 1年 松岡 陽
1つのモーターで全方位に走行する車です。自動車のような内輪差、外輪差は生まれません。事故を起こさない車に挑戦しました。自動車の方向転換や縦列駐車では内輪差から、人を巻き込み、接触事故に繋がります。遊園地のゴーカートの運転で学びました。4つの車輪を個別に制御する四輪操舵もありますが複雑で普及していません。一方向のみに回転力を伝達するワンウェイクラッチを自作しました。これを利用して、モーターの正転を方向転換に、逆転を走行の働きに伝えることができました。

文部科学大臣賞
クルッ!と回転分別回収
大館市立上川沿小学校(秋田県)
 3年 藤原 光哉
作ったきっかけは、自動販売機の横にあるたくさんのゴミ箱を見た時に、穴がいっぱいあって、分別するのがたいへんだなぁ、と思ったからです。作品の内容は、ペットボトルとアルミ缶を自動的に分別します。特徴は、ペットボトルの形状を利用して、難しい電気や特殊な機械などの動力を使わずに分別することができる点です。工夫したところは、ペットボトル受けです。角度やねじの調整をするのが大変でした。

経済産業大臣賞
模型自動車へのワイヤレス電力伝送
福岡県立福岡工業高等学校(福岡県)
 2年 髙田 稜
この作品は動いて移動する物体へのワイヤレス電力伝送の実証を目指したものです。電気自動車に電力をワイヤレスで給電できれば、バッテリ残量を気にすることなく、どこまでも走行できます。「社会インフラにつながる」ブレークスルーになると考えて製作しました。自動車模型に搭載する受電装置とサーキット送電装置を工夫しました。自動車は高周波磁界を受けて起電力を発生し、効率よくLEDヘッドライトをつけて、直流モーターで走行します。

特許庁長官賞
スピニング・アンブレラ
町田市立鶴川第二小学校(東京都)
 5年 工藤 貴博
荷物の多い雨の日に、傘をたたんでテープで留めるのが大変でした。どうして大変だと感じるのか検証したところ、傘を留めるために傘の本体を2回転半回しているからだと分かりました。そこで、持ち手を押すだけで傘が回転し傘布で包んで、磁石で好きな位置に留めることができる傘を作りました。押すだけ、磁石で留めるだけなので、手を器用に動かせない幼児や高齢者でも使用することができます。また、傘布のぬれていない面が表にくるため、満員電車でも気兼ねがいりません。

WIPO賞
車いす用逆進防止装置
伊達市立伊達中学校(北海道)
 3年 阿部 将大
車いすに体験試乗した時、スロープが大変な障害になることがわかりました。そこで、出来るだけ簡単な仕組みで逆進防止ができないか工夫してみました。大型の逆進防止歯車を直接車輪に圧着させる方法が一番簡単な構造になりそうだったので、廃アルミを溶かしてリサイクルしたアルミ材からフライス加工で作りました。フレームはTig溶接で作りました。初めての溶接だったので苦労しましたが、体験を重ねるうちに余裕をもって溶接できるようになりました。

発明協会会長賞
N進法を利用したコロコロ時計
姫路市立谷外小学校(兵庫県)
 6年 影山 果星
算数のN進法を勉強していて、時計の表示もN進法でできていることに気が付きました。そこで、からくり時計みたいに、見ていて楽しくおもしろい時計はできないものかと考えて作りました。この時計は、1分間に1個の鉄球が上がっていき、分の1の位にたまります。分の1の位に10個の鉄球がたまると、分の10の位に1個だけ鉄球が落ちます。分の10の位に6個たまると時間の位に鉄球が1個だけ落ちます。こうして鉄球の数で時間を表示する時計です。1時間ごとに時報が鳴るように工夫しました。

発明協会会長賞
どんどんすすめ!ミミズくん
下松市立東陽小学校(山口県)
 6年 末光 洋仁
ミミズの動きを真似て前進するロボットです。複雑な動きをした生き物を作りたいと考えていたところ、母のアドバイスもあってミミズになりました。体が伸び縮みしながら前が太くなって全体を引っ張ったり、後ろが太くなって全体を押し出すことで前に進みます。本物のミミズに生えている細かい剛毛の代わりに、作品では体の太さを変えて地面とのまさつ力を作り出しています。すべらない素材とすべる素材を探して動きに合うように貼り合わせ、伸び縮みや太さの変わるタイミングを調整して前に進むように工夫しました。

発明協会会長賞
車椅子がはまらない踏切安全システム
私立共愛学園高等学校(群馬県)
 2年 和地 亮太朗
この作品は、踏切の凸凹を無くし、車椅子、ベビーカー等が安全に横断できる踏切です。特徴は送電設備の有無に関わらず、どこでも設置できるように電力を使わないバネ式を採用しました。この装置により車椅子やベビーカーの車輪が線路の隙間にはまらないようになり、列車通過時にはばねにより装置が沈み込む構造になっています。車椅子利用者が踏切横断中にタイヤがはまってしまい事故に巻き込まれたニュースを見て、踏切を安全に横断できるシステムを作りたいと思い考案した作品です。

日本弁理士会会長賞
ビーダマプレーヤー
千葉市立花園中学校(千葉県)
 1年 中澤 里菜
私は吹奏楽部に入っており、音楽に関連する作品を作りたいと思いました。この作品は、ホワイトボードに自ら書いた楽譜を読み取り、それを自動演奏させることができます。また、もともと入れてある曲を演奏させることも可能です。鉄琴を鳴らすために、ビーダマをそれぞれの音の鍵盤に落とすようにしました。ビーダマを落とす方法は、プログラムでソレノイドを開け閉めすることで実現しています。

NHK会長賞
浸水「ヒナン」お知らせブザー
刈谷市立刈谷南中学校(愛知県)
 1年 荒 智月
今年の夏は豪雨による被害が多発しました。そこで、豪雨に見舞われても、より早く安全に避難ができるようにこの作品を作りました。まず3㎝浸水するとその時刻で時計が止まり、更に水位が上がると設定した水位でブザーが鳴り、屋内にある受信機へ電波が送られ、警告音と「ヒナン」の表示が出るようになっています。これで、もし寝ていてもすばやく危険を感知することができ、避難できるような仕組みになっています。

毎日新聞社賞
点字テープ作成盤
仙台市立将監小学校(宮城県)
 5年 金川 怜央
点字記号を知らない人でも目の不自由な人にお手紙を書けたらいいなと思って作りました。①点字はテープの右側から打っていきます。②打ちたい文字の点字コマを点字合わせ窓の位置に合わせて上から指で押すと点字テープに点字記号を打つことができます。③手で点字テープを右に動かして次の点字を打っていきます。④打ち終わったテープを裏返すと点字が凸になり左から右に点字を読むことができます。

毎日小学生新聞賞
ほっとするライトスタンド
清水町立清水小学校(静岡県)
 4年 坂田 奈々子
台風の時に停電の用意をしていました。ランタンは部屋が明るくなり、手で持たなくてもいい利点がありますが、物を探したりする時はライトの方が便利でした。でもライトはおいてしまうと周りが暗くなってしまいます。この作品は、ライトをランタンにして使えるライトスタンドです。ふたのゴム以下の大きさなら、いろんな大きさや形のライトを使うことができて大変便利です。ペットボトルやビー玉、テグスなど、なるべく家にある物で作りました。

科学技術館賞
カーテンどこでもとめらレール&バチッとタッセル
富山市立奥田小学校(富山県)
 4年 中条 玲
 1年 中条 綾
この作品は、カーテンのランナーをどこでも任意の所にとめられて、風で勝手に開いたり閉じたりしません。動かしたいときには軽く下に引っぱりながら動かすことによってスムーズに開閉できます。乗車中、タッセルをしていない車内カーテンが風や加減速であちこちに動いていたので磁石を使って簡単にとめられるカーテンを考えました。タッセルにも磁石をぬい込む事によってひもの輪にひっかけるよりも簡単にカーテンをまとめることが出来ます。外すひもを間違えてタッセルが落ちることもありません。


本事業に関するお問合せ先

公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
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