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発明協会の表彰事業

令和4年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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文部科学大臣賞
インクジェット双方向印刷における印刷ムラ低減法の発明(特許第4635762号)
角谷 繁明
セイコーエプソン株式会社 IJS事業部 IJS開発戦略部

発明実施功績賞
小川 恭範
セイコーエプソン株式会社 代表取締役社長

 本発明は、プリントヘッドを紙面上に往復走査してドットを形成するインクジェットプリンターの双方向印刷に関するものである。
 双方向印刷は、高速印刷のためには必須であるが、プリントヘッドの往復両走査にて形成されるドット間の位置ずれにより、印刷ムラ等の重大な画質劣化を伴う。この位置ずれ自体は各種要因から発生するため解消が困難であった。
 本発明では、往走査時に形成するドットと復走査時に形成するドットの各々について、偏りがないようにドットを分散配置し、ドット分布を人が認識できないブルーノイズ特性とすることにより、位置ずれがあってもドットの偏りの発生を抑えて高速・高画質印刷を可能とした。
 本発明によって、ホーム・ビジネス、写真、商業産業のさまざまな分野への高速・高画質印刷のインクジェットプリンターの提供が可能となり、印刷のデジタル化による環境負荷低減・生産性向上や写真文化・アートの醸成に貢献している。


図1 本発明と従来技術におけるドット配置と印刷結果の比較例 図2 本発明を搭載したインクジェットプリンターの製品例


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